2010年08月30日

有限会社かねせい水産 様

□会社名  有限会社かねせい水産
□事業内容 ひもの製造業
□所在地  沼津市志下607番地
□電話番号 055−932−8250
□FAX番号 055−932−1780
□H  P http://www.kanesei.jp (本サイト)
http://kanesei.shop-pro.jp/(ショップ)




第23回は、沼津市志下にてあじを中心にひもの製造業を営んでいらっしゃいます
有限会社かねせい水産 様をご紹介いたします。no-title
植松一雄社長と植松秀充専務にお話をお伺いしました。



Q.社長にお聞きします。創業の経緯を教えて下さい。
ゴルフ場や農地を造成する機械土木業を営んでいましたがオイルショックの影響があり、不安定でした。その当時同級生がひもの製造をしていたこともあり地場産業に興味を持ち、昭和51年にひもの製造をはじめました。



Q.創業で苦労したことは?
全くの素人で後発参入でしたから、東京・横浜などの大きい市場へ入っていくことは困難でした。しかし私は、“始めから何でもできる人はいない、生まれたときは皆同じだから、努力をすれば何かを掴むことができる”という思いでいましたから、屈することなく別の地域の市場を考えました。仙台の売り子をしている人と知り合い、信頼関係を築いていきました。その当時、製品は東京を経由していくため、売れないものが地方に回る傾向でした。仙台に着く頃には四角い箱は多くの商品に揉まれて角がとれて丸くなってしまうくらいでした。
また、仙台で食されている魚はサンマやほっけ、戻りがつおなどの北の魚がメインで、アジはまだ広まっていませんでした。
しかし仙台のバイヤーと話したり市場調査をするにつれ、仙台は質のいい魚が好まれていくと感じました。その後仙台への流通経路を確保し、当時地元では他には誰もいなかった仙台市場への出荷を実現しました。現在でも仙台市場では多くの信頼をいただいています。



himono.jpgQ.製品の特長について教えてください。
創業以来守り続けている、当社の味に対しては誰にも負けません。自信を持っています。
味の決め手は塩汁です。味付けのための塩汁にセラミックを投入することで、塩のかどをたたせずにまろやかな味になります。苦味や臭みを取り除き、身もやわらかく魚本来の味に仕上がります。
塩汁は、定期的に新しくする方法が一般的ですが、新しくすればきれいな干物ができるというわけではないと思っています。当社では、セラミック効果で生みだした昔からの塩汁を継ぎ足し継ぎ足ししていくことで、うまみ成分が蓄積されている塩汁になっているのです。味が均一的でおいしさが凝縮されたひものが出来上がります。



Q.専務にお聞きします。新しい取り組みをされているそうですが、そのことについてお聞かせ下さい。
不二高鰍ウんとのビジネスマッチングが実現しました。tirasi.jpg
「ICAS®」というシステムとひものを融合させました。これにより今までのひもの以上にマイルドな食感で、熟成されたおいしいひものが出来上がりました。衛生的で日持ちも良く明るい色目も保ち易く、ひもの独特の臭いも抑えてくれます。その秘密は、解凍と乾燥の工程で、炭と電子の力でマイナスイオンの多い環境を作り、きれいな空気の中で製造することを可能にしたことにあります。旨味成分のグルタミン酸やアミノ酸が増え、また低温での乾燥でも除菌効果が高いのです。
ひものへ「ICAS®」を応用したのは当社が初めてです。当社の伝統ある味に最新システムをプラスして今までにない新たな取組みにチャレンジしました。この事業で、当社元来の商品のよさを広めるきっかけとなればという思いと、ひものの新しいスタイルの事例となり、沼津ひもの全体の活性化につながればという思いで始めました。
9月2、3日に420もの出展企業が集まって開催される東京ビジネスサミットに出展が決まっています。



Q.社長にお聞きします。今後の方向性を教えてください。
商売の基本は、「お客様に尽くす」ことです。
いつも買って下さる業者や消費者に安定的に供給していくこともお客様サービスです。いつもの仕入れができず販売価格より仕入れ値の方が高くなってしまうこともありますが、今まで買ってくれていたお客様に商品を切らせてしまうことのないよう、当社が一時的に損をしても同じ値段で販売します。逆の場合に得た利益は、さらに商品に付加価値をつけてお客様や取引先に対して還元していくやり方を貫いてきました。多くの量を生産するために会社の規模を拡大する必要はないと考えています。当社の製品を良いと思う人が買ってくれればそれでいいと思っています。安全かつ満足していただける商品を誠意を持って売ることはずっと守っていきたいと思います。



〜インタビュア西尾より〜
商売も思いやりが大事、と今までの事業に対する思いを語ってくださった植松社長からはとても温かいものを感じました。きっと商売に携わる人々の心をしっかりと掴んでいらっしゃると思います。私がお伺いした際に、工場の外壁の汚れをお一人で洗っていました。後から聞くと、古くてもいつも大事にきれいにしておけば新しいものよりも魅力があるんだと語ってくださった言葉が印象的でした。
今後社長の長年の思いや技術と専務の新たな戦略が調和していくことでさらに良い企業に発展していかれると思いました。



posted by nishi at 18:10| 日記

2010年08月02日

有限会社信和印刷 様

□会 社 名 有限会社信和印刷
□事業内容 印刷業(オフセット印刷)
□所 在 地 沼津市大塚186−2
□電話番号 055−966−4320
□FAX番 号 055−966−4420


第22回は、沼津市大塚にて印刷業を営んでいらっしゃいます
有限会社信和印刷 様をご紹介いたします。
経理・労務関係の管理業務をされていらっしゃいます室伏靖子様にお話をお伺いしました。DSCF1123.JPG
                                         
                                         
Q.事業の沿革を教えてください。
設立は昭和46年12月です。私の夫とその兄との共同経営で始まりました。はじめは仕事がとれず苦しい時期がありましたが、夫が起業する前に勤めていた大手印刷会社から仕事を回してくださるようになり、徐々に仕事量も増えていきました。
写真集、料理本、絵本など各種出版印刷を手がけています。


Q.御社の技術について教えてください。
料理本などは色の彩度が高くないと製品になりません。原稿を見ながら色を合わせていくのですが、その微妙な色の違いを見極めるオペレーターになるには相当な経験が必要です。
また医学書などの専門的な画像には、素人目では見えない黒点やゴミもあってはいけません。特に高いクオリティを求められます。その技術を持った社員をひとりでも多く増やしていくことが今後の当社の課題です。


Q.多くの同業が事業を閉鎖する中、継続して事業を行われている理由は何でしょうか。
DSCF1126.JPG日本全体の景気が良かった頃、印刷業界もご多分に漏れず順調で当社も業績を伸ばしていました。しかしそうであっても無理な設備投資は行わず、また派手な経費の使い方をしないようにしてきました。
また、良い時代でもどんぶり勘定ではなくシビアに数値管理してきました。当社には4色機が2台ありますが、ある日突然動かなくなるかもしれません。修理には何百万もかかります。機械が壊れたから納期に間に合わなかったでは当然済まされませんので、そういった当社が持つリスクも含めて資金繰りを行い、こつこつと内部留保を積み重ねてきました。
この先どういう時代が来るかわからなかったですから、事業継続のために自社のやれることをやってきました。基本的なことですが大事なことを、変えずに地道に持続してきたことが結果的に事業継続につながったのかもしれません。


Q.会社のお金と数字を管理されるのに工夫されてきたことなどありましたか。
下請け業者として利益を出していくのは大変です。大変であるがゆえに会社の数字を常に細かく把握していくことが重要になります。
年間の資金計画はもちろんのこと、それに伴う月間の資金繰りを毎月立てていきます。さらに製品単位で実行予算をたてます。それでも実際は、原価を割ってしまう仕事も多いです。そのため、自社の原価や生産性を正確に把握するために製品1点ごとの詳細な原価計算をします。実物の製品をつけて毎月の結果をデータにして元請業者に提出します。
事実に基づく数字を提示して説明することでこちらの状況も理解してもらうようにしています。そのような詳細な数値管理を行い、常に元請業者と価格交渉をしながら現状を維持していくようにしています。


Q.今後の方向性を教えてください。
DSCF1128.JPG電子書籍の普及など時代の変化による印刷需要の減少もあり、周辺に10社あった業者が現在では当社を含め2社しか残っていません。
さらに企業からはますます高い技術を求められるようになっています。そういった厳しい現状ですが、当社のもつ技術を活かしながら大手企業の意向に応えていくために日々努力をしていきたいと思っています。


〜インタビュア西尾より〜
近年の出版不況を背景に印刷事業は厳しい現状であると思います。しかし景気の良い悪いに関わらず、経営で大切なことは堅実さであるということを教えていただいたような気がしました。

posted by nishi at 09:05| 日記